Your browser does not support our video. はじめに この動画では、DCF法を学ぶために必要となる「現在価値」に焦点を当てて解説していきます。 今回の学習ポイント 今回の学習ポイントは、こちらの2つなります。 ポイント1:現在価値について理解するポイント2:現在価値と割引率の関係について理解するFCFに続き、現在価値もDCF法を理解する上で必要な知識となります。 それでは、学習を進めて行きましょう。 現在価値とは まずは、現在価値とは?という点になりますが、コーポレート・ファイナンス理論では、「企業や資産の理論的価値は、その企業や資産が将来生み出すと予想されるキャッシュフローの現在価値の合計として計算される」と考えられています。 まさにこれは、DCF法のことであり、企業価値と現在価値の関係性も見て取れます。 現在価値については、「今日もらえる1万円と1年後にもらえる1万円のどちらの方が価値が高いか」について考えるなどで理解を深めるケースが多くありますが、将来受け取ることができるお金を現時点での金額に計算し直したものとも言えます。 現在価値の算出の計算式 次に現在価値算出の計算式についてお話ししますが、現在価値の計算式はこのようになります。 PVがPresent Value 、現在価値のことを指し、FVはFuture Valueで将来価値となりますが、現在価値は、将来価値を現在から将来までの年数で乗じた割引率で割り引いた値となります。 現在価値とは 計算式だけだとイメージがつきにくいと思うので、例題を使って、見て行きましょう。 今日1万円をもらうパターンと1年後に1万円をもらうパターンを考えてみると、当たり前ですが、1年後に1万円もらう場合はそのまま1年後に1万円がもらえるだけとなります。 一方で、今日1万円もらうとするとその1万円を1年間運用することができます。 仮に、銀行預金で1%の金利がつくとすると、1年後には1万円が1万100円になります。 単純な例ですが、今日もらう1万円と1年後にもらう1万円とでは、金額に差が出るということになります。 次に先ほどの例とは逆に考えてみます。 今日の1万円を金利1%で1年間運用すると1年後に1万100円手に入るので、金利が1%であれば1年後の1万100円は、今日現在の価値で1万円と言えます。 それでは、同じ条件で1年後に1万円手に入る場合の現在価値はいくらになるでしょうか。 次のスライドで実際に計算してみましょう。 1年後に1万円となる場合の現在価値を求めたいので、現在価値は、FV1万円を r1%、 n1年後で公式に当てはめると、9,901円という値が得られます。 よって、1年後に1万円となる場合の現在価値は9,901円と算出できました。 これを投資の概念に当てはめると、金利または割引率が1%で1年間運用するという条件で1年後に1万円が手に入る投資をすると仮定すると、今日時点で9,901円までは支払うことが可能ということになります。 あるいは、9,901円以下なら投資をした方がベターという判断になるとも言えます。 DCF法では、今の例と同じことを行っており、1年後のFCFの現在価値、2年後のFCFの現在価値、3年後のFCFの現在価値、、、と、各年のFCFの割引処理を行います。 事業計画を策定している年度以降、例えば、5年以降の数字は永続価値の現在価値として処理し、これらの現在価値の総和がM&A時点でのDCF法による事業価値となります。